関節の中で起こっている動きについて考えてみましょう。


たとえば、肘を曲げたり伸ばしたりする動きは外から見ると簡単そうに見えますが、実は肘の関節の中では、ボールとカップのような構造が関係しています。
このカップの中でボールがスムーズに動いてくれないと、肘の動きも滑らかにはなりません。

いくら筋力が強くても、関節の中での動きがうまくいかないと、実際の運動はスムーズに行われません。
その結果、身体は「動かしにくさ」や「痛み」、「筋肉の張り」といったサインを通じて私たちに知らせてくれます。


SJF(関節ファシリテーション)技術とは

SJF(関節ファシリテーション)は、2000年に日本の理学療法士・宇都宮初夫氏によって開発された、関節の動きをスムーズにするための専門的な施術技術です。

私たちの身体の関節は、それぞれに「正しく動くための通り道」があります。

SJFでは、関節が本来持っている“正しい軌道”に、やさしく戻すように手で調整します。
強い力を使わず、関節のわずかな引っかかりをmm(ミリ)単位で調整する、非常に繊細で優しい技術です。
この調整によって、関節の中の動きの問題であれば、関節がすぐに軽く動かしやすくなったり、痛みが和らいだりします。

この技術を身につけるためには、関節の構造や動きに関する深い知識と、熟練した修得が必要です。


関節の中の動きが悪くなる理由について


関節の動きが悪くなる原因には、日常の中で無意識に行っている動作や衝撃が関係しています。以下のようなことが関節に影響を与えることがあります。


1. 無理に関節を動かす

  • 無理なストレッチ
  • 動かしにくい方向に無理やり動かす こうした動きは、関節の正常な動作の「通り道」から外れた動かし方になりがちで、関節の中のスムーズな動きに負担をかけます。


2. 衝撃を受ける

  • 咳やくしゃみをしたとき
  • 転びそうになったときや転倒
  • 急に振り向いたとき など

こういった瞬間的な衝撃も、関節が不自然な動きを強いられ、「本来通るべき道」を通らなくなることがあります。


3. 動きが制限されると…

このような不自然な動きや衝撃が続くと、関節は次第に本来の動きを失い、以下のような症状につながります。

  • なんとなく動かしにくい
  • 筋肉の張りを感じる
  • 痛みが出てくる
  • 日常動作に支障をきたす


関節の動きが悪くなるのは、無理な使い方や衝撃などで「本来の通り道」を関節が通れなくなるからです。
この状態が続くと、身体を動かすときの不調の原因になります。
予防のためには、関節を正しい方向に、無理なく動かすことが大切です。

関節内運動機能障害とは?

<痛みの役割とその影響>

痛みは確かに嫌なものであり、日常生活に大きな影響を及ぼします。しかし、痛みは身体のどこかに異常 があることを知らせる重要なサインでもあります。この警告を無視して痛みを感じなくしてしまうと、異常がさらに悪化する恐れがあります。 

<身体の動きにくさの原因> 

身体が動きにくい原因はさまざまです。例えば、肩が上がらない、足腰が痛い、首が回らない、朝起き上がれない、口が大きく開けられないなどの症状がよく聞かれます。これらは加齢や体重、運動不足などが 原因とされることが多いですが、若い人や痩せている人、プロのスポーツ選手でも同じように体が動きにくいことがあります。もちろん、どこも痛くない高齢者も存在します。また、薬を飲んでも手術をしても改善しないという話も耳にします。 

<関節内運動機能障害の発見とその影響> 

これらの症状の多くが、関節の中にある通り道が通りにくくなったり動かなくなったりすることで生じることが近年明らかになってきました。アメリカの整形外科医、マクメンネル博士によると、痛みを訴えて病院を訪れる患者の多くは、関節機能障害が原因だと言います。関節内運動機能障害は病気ではなく、関節の「動かされると動く」という機能を失っている状態を指します。 

<関節内運動機能障害が起こりやすい部位> 

私たちの体には約190の関節がありますが、関節内運動機能障害が起こりやすい部位として、背骨にある関節、鎖骨の関節、手のひらや足などの小さな動きしかない関節が挙げられます。これらの関節に対して手技(関節ファシリテーション:Synovial Joints Facilitation:SJF)を用いて調節することで、関節の正常な動きを取り戻し、直ちに痛みが消え、身体が軽く動きやすくなることが多く見られるようになりました。さらに、関節の中の動きの改善は、その関節とは遠く離れた場所にも影響を及ぼすことが分かっています。例えば、腰の関節に機能障害があると、膝に痛みや腫れ、動かしにくさを感じることがあります。
このような医学的知識を学び、SJF技術を習得した学会認定インストラクターが登録している法人となります。